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《合気の術 上》
「武の真髄」にしても、「ヨーガの真髄」にしても、
「仏教」での「止観行の真髄」にしても、そして「練
功」においても「進む先」は一つ、森羅万象に宿る
「氣」への「結び付き」と「調和」です。
これらは「日本」においても太古から「研究」がなさ
れてきました。「古事記」「日本書紀」には「むすび
の力」として表されています。
この「技術」は「神事」と共に「秘儀」とされ、日本
での神道神秘学の「最奥義」とされていました。
その技術を継承する「大東流合気柔術」は「むすび」
すなわち「合気の術」を通して「氣の操り」を学びま
す。この「合気の技術」とは「太極」での「推手」に
よる「聴勁」「マスターヨーガ」での「トンレン行法」
等これらに相通じる「技術」であることは、間違いあ
りません。要するに「相手と氣を同調」させて通じる
ことにより「相手を理解」し、更にはこちらの「意と
する方向」に導くという「技法」です。
「大東流」の実質的「創始者」である「武田 惣角」。
また、彼の「門弟」に入り、後に「合気道の開祖」と
なった「植芝盛平」。彼は「惣角」より学んだ武芸に
「大本教」そして「神道」の「精神哲学」も融合させ
「和合」「万有愛護」の理念の元、改めて「道」の域
へと昇華させます。
「植芝盛平」は単に武芸だけへの探求に止まらず「言
霊」の研究を含めて、42歳の時、井戸端での行水中に
「光に全身が包まれ宇宙と一体化する」という黄金体
体験に遭遇「武道の根源は神の愛であり、万有愛護の
精神である」という理念的確信と「気の妙用」という
武術的な極意を得たのです。彼は弟子に対して「合気
道に余計な（力み）と精神的ぶれ、淀みを生む」とし
て「筋力的な鍛錬」を避けさせたという逸話がありま
す。「武田 惣角」「植芝 盛平」は疑う事無き「達人」
でありましたが、武勇伝に隠れた「逸話」を紐解いて
いくと、これらは「武術」というものが、本来単純に、
相手を倒すための「修行法」ではなく、相手を理解し
てやがては「この世」を理解する。「魂の修行法」で
ある、ということを如実に表しているのではないで
しょうか？続きますよ！
いかがでしょうか？「武芸」においての究極の技術と
は《戦わずして、相手の戦意を削ぐ事》だと言われま
す。それは、私の方が強いから戦わない方が身のため
だと悟らせる事でしょうか？違いますよね、相手と調
和して相手の心根を理解して、共に良い最善の落とし
所に導く事にあります。つまりは究極の柔軟性ですよ。
更に、続けていきましょう！！
「氣塾」代表 木村丈彦
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