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前回「孫正義」氏の「後継者」選びの「条件」として、
挙げた、「孫子」の「将の五徳」の話を出しました。
それとは、いわゆる「リーダー」の持つべき「資質」
であり、「長所」としての一つの「哲学」として、
「将とは、智、信、仁、勇、厳なり。(第一篇計)」
と言われる「思想」ですが、「発想」というものは、
必ず「両極」が存在し、一つの「正面的」な「正論」も
「度」が過ぎれば、裏返って「弱点」ともなり得るもので、
それは「孫子」の「弁証法」においても、物事の「正面」
のみを見ることになる為、「孫子」は「素養」として、
返って「敵」に付け込まれる恐れを持つ「将」の「短所」
として「将の五危」を唱えています。
「故に将に五危有り。 死を必するは殺す可し、生を必するは
虜にす可し、忿速なるは侮る可し、廉潔なるは辱しむ可し、
民を愛するは煩はす可し。 凡そ此の五者は、将の過なり、
兵を用ふるの災なり。軍を覆し将を殺すは、必ず五危を
以ってす、察せらず可からざるなり。」
というものですが、今回はこれの解説よりも、非常に
分かりやすい、真逆の「発想」として有名な戦国の名将
「伊達政宗」の名言を紹介します。
「仁に過ぎれば弱くなる、義に過ぎれば固くなる、礼に
過ぎれば諂いとなる、智に過ぎれば嘘をつく、信に過ぎれば
損をする。」
となります。いかがですか?分かりやすいですよね?
結局、毎度のことで全ての物事の「本質」には必ず「両極」
が存在する為に、用兵の長たる「将軍」は刻々と変化する
状況に応じて、この「五徳、五危論」すなわち
「利害に関する、両極論」を自在に駆使する「必要性」と
「柔軟性」「バランス感覚」を訴えています。そして、
これは同時に《「思考」の「偏り」に対する「リスク」》
も問うているのです。
あなたが、もし数人、数十人の人達の「リーダー」になり
物事を遂行しなければ、いけない「立場」になるので
あれば、《「最低限」この「両極」の「発想」を備える》
必要があります。この程度の「柔軟」な「発想」が
出来なければ「人」の上に立つのは無理だと思います。
「人」の上とは、それ程に重い「責任」を持ちますし、
それに応じた「重圧=プレッシャー」も掛かります。
それ相応の「器量」を要求されるのですから、
「固まって」いると、やがては「潰れて」しまうのです。
もっと「柔軟に」「柔軟に」いきましょう!!
更に、続けていきましょう!!
「氣塾」代表 木村丈彦
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