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《術の世界、マントラ》
「術」の世界は、本当に様々なものがあります。その中
には「魔」や「呪」が付く「摩訶不思議」なものもあり
ますが「使い手」側にとっては同じ「技術」なのです。
例えば「技巧」を凝らした「職人芸」の世界でも「素人
さん」の目から見れば「何故、そんな事が出来るのか？」
と「魔法的」に映る事でしょうけど「使い手」にとっては
「修練と経験」による日常の「当たり前」であり「段取り」
の積み重ねによる、あくまで「技術」なのです。
「気力」を使用する事において「ヨーガ」の世界は「術」
に溢れています。古代サンスクリット語の「音」を徹底的
に研究した「マントラヨーガ」の技法は「不可思議」その
ものです。この技法をベースにした「真言密教」には多彩
な「術」が今日も残されています。例えば「タットワの技
法」というヤントラ、５つの「エレメント図形＝方形の地
輪、円形の水輪、三角の火輪、半月型の風輪、団形の空輪」
を使用して「観想瞑想」をする「技法」があります。
「観想瞑想」ですから「眺める」事により「別世界」を覗
く「術」です。この図形は「五輪塔」として墓石に表され
ていますので結構身近に見る事が出来ますが、これはある
種の「波長」が会わせれば、かなり効果的な為「西洋魔術」
にも取り入れられています。「阿字」を「観想」する大日
経の「阿字観」も同じく「観想瞑想法」の手法です。
古典的「ヨーガ技法」には、様々な「サンスクリット呪文」
が存在しています。これらは「言葉」による「音＝オン」
と共にあり、「言葉＝音」には「自然」や「心理」に作用
する力のあるものとそうではないものが存在し、「自然」
や生物の心「意識」に強い影響を与える「音」は、すなわ
ち「真言」であり「マントラ」とされるのです。
そして「人」の発する「言葉＝音」というのは「吐息」と
共に発する「氣」が乗ることによって、はじめて「神」に
作用する性質を持つということなのです。
《「音」に「氣」が乗り「氣」に「音」が乗り「心」が乗
り、やがて「あの世」に「心」が届く。》
これらは、決して特殊な事ではなく、我々に身近な「般若
心経」を含めて「経を読む、唱える」ということは、この
様な事なのです。これも「術」なのです。
意外と「術」は身近なものなのです。
いかがでしょうか？ヨーガや密教における「マントラ」や
「真言」神道における「言霊」、西洋の白魔術にしても全
て「聖音」を利用した「おまじない」の技術なのです。
それは「何故？」ではなく、我々が作られるより遥かに昔
この世が出来た時から、神様により予め「仕込まれたもの」
だと言えるのです。
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