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《調息法の効能》
「内丹法」にしても「マスターヨーガ」にしても、強
力な「氣」を発生させますが、単に「氣が強い」と言
うだけでは、それが正解であったとしても、それに合
わせて「我」が強くなる為に、何かと周囲と摩擦を起
こす事が増えてしまい、結局は「思い通りにならない」
という現象が起きてしまうものです。
「この世」の出来事というものは、やはり自分とそれ
以外の「人々」が「それぞれの思惑」を持ち、それを
前提に絡み合って生きている訳で、そこには「両極の
妙」すなわち「武」の世界にも通じますが、相手が
「押せば、引く」「引けば、押す」の「剛柔相殺」が
必要になって行く訳です。
ここで「呼吸法」による「精神制御」すなわち「運用」
がものをいうのですが、ここでも、やはり先ずしっか
りとした「気力」が必要になります。
何故なら「大きな気力」が有るから「器量」を持つ訳
で、その「器量」を利用して「精神力にゆとり」を持
たせる事により「我」を押さえ、その時の相手の状態
に応じた「正反対の両極」を、自分の中に作り出すの
です。これは相手が興奮して「氣」が「波打ち、膨ら
んで」いたなら、こちらは「調息法」により「平たく、
沈んだ」ものを作り出して対応すれば良いのですし、
その逆も、また然りとなります。
「氣力」と「器量」を持ち合わせるに至れば、この様
に「相手起点」で、一旦「自己を滅する」事により、
その両極を使い分ける事が意図も簡単に可能になり、
その方が逆に、そもそもの思いの方向への近道になる
ことを見切る事が可能になりますから、自ら「変幻自
在」となる事が出来るのです。
これは、一例に過ぎませんが、本当の意味での「調息」
の目的とは「結果」としての「現象」をいかに引き出
す事が出来るか？の為の現実的な手段であり、ある意
味「本気」になる為の現実が「体得」の為の重要な要
素になるのは間違いありません。
少し「焦ったから」「不安になったから」
「調息法でどうにかする」なんてレベルでは、本当の
「運用」の為の体得に至れないと言っておきましょう。
《何事も「本気」にならないと》いけませんよね。
いかがでしょうか？
「氣塾」代表 木村丈彦
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