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「プーラナ・カッサパ」の「行為の善悪否定論」に
対して「仏教」における「因果論」は、まさに正反対
の立場を取っています。それが「三世因果」です。
「仏教」において「因果」とは「過去世、現在世、
未来世」の「三世」において、
《過去の「因」知ろうとすれば、現在の「果」を見。
未来の「果」を知りたければ、現在の「因」を見よ。》
という世界観になります。「善因善果」「悪因悪果」
が在り、それらは全て「自因自果」であり「自業自得」
となる、ということです。
《「南伝208」には「釈迦」が「舎衛城」で「神変力」
を示して「外道」をことごとく打ち破った様が書かれて
おり、この「事件」をきっかけにして「プーラナ・
カッサパ」は「自殺」したと書かれています。》
《マッカリ・ゴーサーラ》
彼は「アージーヴィカ派」であり「アージーヴィカ教」
の代表となります。「ゴーサーラ」の主張は、徹底した
「運命、宿命論」にあります。
《一切万物は細部に至るまで、宇宙を支配する原理
である「ニヤティ＝宿命」により予め「定められて
いる」。また、「輪廻」のあり方も宿命的に定め
られており、六種の生涯を順をたどって浄められ、
やがては「解脱」に至る。》
つまり、それぞれの「人」が「同じこと」をしたと
しても「結果」が「異なる」ことが「多々ある」訳で
そこには「行為」以外の「何か」が「結果」を「決定」
しているのだが、それは「神」ではない。
《「神」では「結果」の「多様さ」や、人の特に「不幸」
が説明出来ない。それは「自然の本性」ではなく「行為
の結果」つまり「業＝カルマ」でもなく、予め定めた
「宿命」である。「宿命」のみにより「幸福」と「不幸」
は説明が可能である。》
《よって、「行為」には「運命」を変える「力」は無く、
「行為」に「善悪」も無く、その「果報」も無いと考え
られる。》
となる訳です。「アージーヴィカ」とは「命ある限り」と
いう意味を持ちます。
一切の生き物は「輪廻の生存」を続けますが「輪廻」や
「輪廻」からの「解脱」全てが「無因無縁」であり、
《「自己の意志」による行いは何一つ無く、一切は予め
「決定」されており、全てが「宿命」である。よって
「道徳」は否定され、宗教も無用となる。》
彼らも「苦行」を説き、人としての「全ての行ない」の
「消滅」を望みます。それが「スッダーパーナヤ＝
（断食行）」による 「餓死」において「最終解脱」を
目指す「苦行」なのです。
《「釈迦」は「ゴーサーラ」を「最も危険で低級な
思想家だ！」と、後に語ったと言います。それ程に
「思想的」に「侮れ」ない「ライバル」だったのかも
知れませんね。》
我々が「転機」に差し掛かった時、必死に考えたり、
大いに「勘」を働かせて「選択」をします。でのその
「転機」には後から「事後的」に考えると「縁や運」が
関与していて、そこには「出会いの必然性」が見える時
があります。でもそこに「出会いの必然性」があるなら
それは《予め決めた「あの世」での「約束」》がある訳
で、全ては「シナリオ通り」となり「宿命」となり、
全ての物事は「決まっていた」となるのです。
「どうですか？」「ひっくり返せないでしょう？」
ひっくり返せないのですから、それは一つの「真理」と
なります。
更に、続けていきましょう！！
「氣塾」代表 木村丈彦
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