再解説、動物の「魂」はどうなっているのか？（動物の本能）４

《動物の本能》

中国宋の時代の「禅書」、「無門関」と「五燈会元」は

「動物」その中でも人に最も「寄り添って」生きている

「犬」に対しての「仏性の有る無し」を題材にした公案

です。こと「仏性」ですから「動物」としての「種の性

質」として「仏の性質」を持つか否か？であり「魂」の

性質に対して「直接言及」したものではありません。

しかし、ここで最も大切な事として「犬」は仮に「生ま

れ変わった」としても、同じ「誤ちを繰り返す」ではな

いか、という「指摘」です。これは身近な存在である

「犬猫」に限らず動物全般において指摘出来ることです

が「種」を前提に「人」と他の「動物」を比較した時に、

「人」は「幼少期」に「親よりしつけ」として徹底的に

衝動的な「本能」より出る「欲求」を「抑圧する教育」

を受けます。これは、かなり太古より行なわれており

他の人達との「社会性」を身に付けるの「基礎」にもな

りますが、この様に自らを「理性」により「本能を抑制」

するところから始めて、絶えず変化させ続ける事により、

今日に至っています。

それと比較した時に「動物」の場合には「本能」という

「強烈な我」を持ち、その行動を含めて「本能」に

「作用影響」されるがままなのです。基本的に「我」が

あったら、どこまで行っても「解脱」は出来ません。

人間は「輪廻転生」することによって「我を捨てさる」

ことを可能としています。それにより「解脱が可能」と

なります。しかし「動物」は「本能に操作」されている

うちは「解脱」は不可能です。「本能」を自らの意志で

「抑制」出来て尚且つ「変化」を重ねれる「生き物」は、

現在のところ「人類」以外は存在していません。

よって「輪廻転生」の意味を「種の魂の向上 」という目

的とした時に、それは「非合理的」となってしまいます。

《「神様」は「非合理なシステム」を作りません！》

よって「人」以外の「動物」は基本的に「輪廻転生」を

しないのでは？という推論に至るのです。

「人」が持つ「知性と認識力」というのは、それ程に

種の進化において大きな壁を持っている、とも言えるの

です。

《「生命」の唯一の目的は「増えること」。》ですが、

《「知性」の唯一の目的は「知識」を次に伝えること》

そこには「知性と認識力」が「介在」し、

これが決定的な「差」となります。

いかがでしょうか？よくメルヘンやスピリチュアルで

「動物の生まれ変わり」が語られます。

《もし仮にあなたが今「犬に生まれ変わった」とした

らどうなるでしょうか？》

当然、脳も犬ですから、途端に人間、犬と言う概念的

な認識は無くなり、人間に戻るという事も概念の作用

ですから、それも忘れて無くなります。途端に人の数

千倍「鼻が効く」様になり、その匂いから湧き出る本

能的衝動があなたの頭を支配して、あなたは食べ物を

探し、その頃には「自分が元々人間だった事」さえも

忘れてうろついている事でしょう。そんな体験をして

何の合理性が有りますか？となります。神様はそんな

不合理な事を用意しませんよね、そういうことです。

更に、続けていきましょう！！

「氣塾」代表 木村丈彦