再解説、動物の「魂」はどうなっているのか？（ゲノム解析計画の結果）８

《ゲノム解析計画の結果》

近年、日米欧の「国際共同チーム」と米国の「セレラ・

ジェノミクス社」において「人間の全遺伝情報」の解

析が進み、様々な新発見が発表されています。今回は

その「驚愕の事実」のレポートを元に、更に詳しく解

説いたしましょう。

先ずは、これまで「生物学で定説」とされた「人の

遺伝子数」は「10万個」ではなく、実際は「約3万個」

に過ぎず、これは「ハエの遺伝子数」の2倍程度の

「少なさ」であり、更には「他の生物」との比較にお

いては、その「遺伝子」の「74％に共通性」が判明し、

進化の過程で多くの「遺伝子が受け継がれてきた」事

が確認されました。また人間の遺伝子総数「約3万個」

のうち「主要部分の情報」は「全体の1.5％」に過ぎず

「全31億の遺伝子情報の45％」は「同じ文字」「塩基

対列の繰り返し」であったそうです。

更に「チンパンジー」との比較において、その「遺伝

子情報の98.7％は共通」しており、「ゲノムの差」つ

まり遺伝子情報を構成している「塩基配列の差は１％」

に過ぎないが、その遺伝子としての「働き、機能」に

は「大きな差」があることが分かりました。

更に特筆すべき事は「人間」として「体質や性格」等、

一人一人で異なる微妙な「遺伝子情報の差」は「国際

チーム」は「140万カ所」、「セレラ社」は「210万カ

所」と推定、人種ごとの「遺伝子情報の比較」では、

「人種の差」による「遺伝子情報の差」は「0.01％」

にしか過ぎなかったことが分かりました。

現在「国際チーム」と「セレラ社」は「全31億個」に

のぼる「人のゲノム＝塩基配列情報」のうちの「27億

5000万個の解読」を完了し「3万～4万と予測」され

ている「人の遺伝子」のうちの「2万2千種類」を確認

し「ネイチャー」に発表しました。

「遺伝子数の差」において「人」という種は「ネズミ」

や「ハエ」とも大差が無く、決して特別という訳では

ないという結果を受けて、現在の研究者達の課題であ

り新たな難問は、

《いかに少ない「遺伝子」が複雑な「生命活動」を

支える「仕組み」を持つのか？を解明することが課題

となっているのです。》

既に「遺伝子工学」は新たなステージに移りました。

《「神様が仕込んだ」であろう「洗練されたシステム」

の解明が始まります。》

かの「アルバート・アインシュタイン」は

《宗教なき科学は不完全であり、科学なき宗教は盲目

である。》

と説きましたが、「人類」が数千年の知性の集積によ

って、ようやく垣間見れた、この余りにも「狡猾」で

「洗練」され、良く出来過ぎたこれらの「システム」

を前に「神様の存在」を感じざるを得ないのは私だけ

でなく研究者の皆さん全員が、同じ思いなのではない

でしょうか？

いかがでしょうか？冷めた人はそれを単に

「長い長い年月の中で、地球という環境を前提により

有利性を持つ変種が生き残ってきた結果じゃないの？」

と考えると思いますが、化学や物理、生物学にのめり

込んだ私からは「自然定数やフィボナッチ数」らの存

在と共に、合理的でシンプル、かつ拡張性も持つ「神

の所業」を感じざるを得ない訳です。そしてそれは、

あまりにも良く出来た先々まで考えられているもの、

なのです。

更に、続けていきましょう！！

「氣塾」代表 木村丈彦